Before (改善前)

上図のような精密部品を製作するためには、上下面に研削加工を行います。またこの時、外観品質を上げるために面粗度の要求仕様が高くラップ加工による鏡面仕上げが適用になることがあります。ラップ加工は外観が鏡面のように仕上げることができますが、細かな部分に対してラップ加工を行う際、製品の角部がダレてしまうなどの問題が発生してしまいます。また、本事例のように面取り不可の製品の場合、時には製品の作り直しなどが必要になってしまい、必要以上にコストが上がってしまうことになります。

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After (改善後)

上記のような面取り不可の製品の加工を行う際、面粗度を緩和することでラップ加工をなくすことができます。ラップ加工による鏡面仕上げが必要なくなれば、研削加工とラップ加工の2工程から研削加工のみの1工程に短縮、対応することができます。そのため、加工時間が短くなり、コストダウンにつながります。また、ラップ加工による角のダレの発生を防ぐことができるので、品質不良が原因でかかっていたコストを抑えることができます。

POINT(要約)

面取り不可の場所を磨く時に、ラップ加工などを行いスジがなくなるまで磨くと、角がダレたり、作業時間が多くなってしまいます。面取り不可の場所の仕上げを光沢が出ていればOKというように代えることで角のダレの防止と、作業時間の短縮によるコストダウンが可能となります。