Before (改善前)

同一形状の部品の加工でも設計者の図面指示が異なれば、加工に必要な時間やコストが変わってきます。設計者の指示の内容によっては、加工者が設計者の指定した基準位置を頼りに加工することになりますが、各面での基準位置が異なっている図面を作成される場合が多くあります。基準位置が異なる場合、加工者は加工時のセット位置を加工面ごとに調整することになるため、調整のための時間が必要となります。また、寸法の逆算も必要になり、人為的ミスも発生しやすくなります。

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After (改善後)

設計の段階で、加工時のセットや段取りについて考慮した図面指示ができればコストを抑えることができます。各面に対する図面指示の基準位置を統一することで、加工面ごとにセット位置を変える必要がなくなるからです。通常、段取りは大幅に工数がかかるため、基準位置を統一することで大幅に工数削減することができます。また、寸法の逆算も不要となり人為的なミスも減らすことができるため、加工者・設計者の双方にとって大きなメリットが生じます。

POINT(要約)

加工現場のことを配慮した図面指示を行うことで、製品のコストを抑えることができます。今回の場合は、図面作成時の基準位置を統一することで、加工セット、段取り時の工数を削減できるためコストダウンに繋がります。加工者に対しても、一度図面の相談を行うことで双方にメリットを与えるような設計を実現させることができます。