Before (改善前)

ワイヤー放電加工にて精密加工を行う場合、例えば上図のように、30°の角度を持たせたテーパ加工をワイヤー放電加工にて行うケースがあります。テーパ加工では傾斜角が大きくなるとそれに比例して加工範囲が広くなってしまいます。当然、傾斜による加工範囲が広くなるとその分加工が不安定になり加工時間が長くなってしまうためコストアップしてしまいます。

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After (改善後)

テーパ加工の角度を下げることでコストを抑えることができます。例えば、テーパ加工の用途がピンを入れる際の逃げなどの場合、テーパ角度を20°以下に下げることで加工範囲が狭くなります。傾斜による加工範囲が狭くなることで、その分加工が安定し加工時間が短くなるのでコストダウンにつながります。ただし、仕様上問題があれば指定のテーパ角度によって加工する必要があるので、テーパの用途を加味し設計を行うことが重要です。

POINT(要約)

ワイヤー放電加工機でテーパ加工を行う場合、テーパ角度が大きくなると傾斜による加工範囲が広くなり加工の不安定化により加工時間が長くなってしまいます。そのため、可能な限りテーパ角度が小さくなるように設計することでコストを抑えることができます。